こんにちは、生きづらさを〈生きやすさ〉に変えるサポートをしています、心理セラピストのひがしさやかです。
さて、本日はシリーズでお伝えしている、恋愛にまつわるお悩み解決コラムです。
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今回のテーマは、
「相手を束縛せずにはいられない!」
そんなあなたに送ります。
「束縛」とは
相手の行動を制限したい
監視・管理したい
コントロールしたい
思い通りにしたい
そんな欲求を全て含みます。
でもね、人って、
よっぽど依存的な人じゃない限り
束縛されるの嫌なんですよ。
束縛は「愛情の裏返し」
なんて言ってる間に、相手は嫌気がさして逃げてしまいます。
だって、窮屈なんだもん。
人は自分で選択したことなら納得できるけど、押し付けられるとストレスを感じます。
最初は愛情表現だと受け止めてくれていたとしても
あなたが束縛すればするほど、
相手は自分らしさを我慢し、窮屈さを感じ、限界が訪れ
ある日突然別れを告げられるなんてことになりかねません。
そして、自分には何が悪かったのかさっぱりわからなくて
こんなに真っ当なこと言ってんのに!って怒りがわいてきたりします。
その前に見つめるべきは
相手を束縛せずにはいられない、あなたの中の強い
不安感
です。
うん、その束縛欲求、あなたの不安なんです。
相手を束縛せずにはいられない!さんの場合
- 相手の様子を常に把握しておきたい
- メールにはすぐに返信が欲しい
- 異性に近づいて欲しくない
- 相手の交友関係に口出ししたくなる
- 相手の仕事、生活習慣を思い通りにしたい
女性も男性も、これらの行動、正直言うと…モラハラグレーゾーンです…。
どれだけ、強要するかによって、レッドゾーンに入ります。
だからといって、その衝動を我慢できるか?
と言うと、おそらく我慢はできても、気になって仕方がないはず。
そう、相手を束縛できないとしたら…
あなたはどんな気持ちが湧いてきますか?
イライラする
相手が悪いと思う
相手が浮気するんじゃないか疑う
他の人にとられてしまうのではないか気が気じゃない
見捨てられる気がする
それがあなたの中にある、不安感です。
おそらくあなたの心の根っこには、こんな感覚が眠っているはずです。
「人は絶対に裏切るもの」
「愛情はいつか必ず壊れる」
「私は見捨てられる存在」
「私は人から愛されない」
「愛情は支配コントロールするもの」
どうですか?
大切な人を想いながら、試しに上の言葉をつぶやいてみてください。
この価値観を持って、相手を束縛・監視・コントロールせずにはいられなくなっていないでしょうか。
そして、もしも、不安にさせないのが愛で、自分を丸ごと受け止めてくれる存在がパートナーだと思っているならば・・・その愛、ちょっと求める相手が違うかもしれません。
そもそも基本的な愛情が満たされてない
相手を束縛せずにはいられないというのは、言葉を変えれば・・・
愛情にしがみついていたい
それほどまでに
愛情が満たされていなくて
心の中が不安でいっぱい
ということ。
もっというと、
普遍的な愛情が信じられない
ってことでもあります。
そして、そんなあなたが求めているのは
子どもの頃に両親からもらいそこなった無条件の愛情
ではないかと私は思います。
お父さんやお母さんに
無条件に愛されたい
安心させてもらいたい
存在を丸ごと温かく受け入れてもらいたい
ずっと変わらずに
そんな、小さな頃に誰もが当たり前に持つ、愛情への欲求が満たされずに大人になった可能性が高いです。
その気持ちを充分に感じる機会がなく大人になり、今も、いつ失うかわからない愛情の不安定感に怯えて日々を過ごしているのかもしれません。
おそらく、相手をいくら束縛、支配、コントロールしても、不安感は一向に消えないですよね?
心の根っこに、どんなにしても消えない不安と、安心させて欲しいという欲求がびっちり根付いているからです。
それは、子どもの頃に思うように愛され、受け止めてもらえなかった未完了の想いが残っているという何よりの証拠です。
握りしめていないと愛は逃げてしまう…その原体験
「人は絶対に裏切るもの」
「愛情はいつか必ず壊れる」
「私は見捨てられる存在」
「私は人から愛されない」
そんな感覚がある場合、強くそう感じた出来事を思い出す方も多いかもしれませんね。
例えば、どんな体験が愛情への不安感や満たされない気持ちを残していくのか、あげてみますね。
●全く愛情をもらえないまま成長した
・両親が忙しく、放っておかれた
・親の事情で、両親と離れて暮らしていた
など
自分は愛されない、いらない存在という感覚を持ちます。
大人になって、欲しかった愛情が手に入ると、べったりと依存し、握りしめることにつながっていきます。
●親の愛情表現が不安定だった
・親の機嫌によって突然、突き放されることがあった
・親が情緒不安定で、安心して甘えることができなかった
など
相手のちょっとした顔色、行動の変化に不安を感じやすくなります。
愛情が不安定なので、それをなんとか安定させるために、相手の愛情をコントロールしたくなります。
●家庭内が不安定だった
・両親が不仲だった
・母親、父親が家を出て帰ってこなくなることがあった
など
愛情は不安定なものと覚えます。
安心して相手を信じ、相手を自由にさせることが難しくなります。
また、自分はいつか見捨てられてしまうという恐怖に脅かされやすくなります。
●愛情が壊れてしまう経験をした
・両親の離婚を経験した
・愛着する人がいなくなる経験をした
など
もともとあった愛情が壊れてしまうことは、大人になって、どんなに新しい愛情関係を築いても、いつか壊れるという諦めを心に植えつけます。
壊れる前提で、相手を束縛せずにはいられなくなります。
●親の愛情表現が束縛傾向にあって、親の見捨てられ不安が強い
・親が過干渉だった
・親が心配症だった
・しつけが厳しく、自由にさせてもらえなかった
など
親の中にある愛情不安が強い場合、親は子どもを束縛し、依存することで不安を埋めようとします。
結果、子どもは、自分の不安は受け止めてもらえず、本当に欲しい愛情はもらえないまま成長し…大人になると親と同じ方法で、愛情不安を埋めようとするようになります。
●そのほか…大人になってからの愛情喪失体験
束縛が強い人の中には、大人になってからの失恋体験などが引き金になった…という方もいます。
大好きな人からフラれる、信じてた相手の浮気、愛情を尽くしても拒絶される経験…などです。
でもその場合も、幼少期の愛情体験が、そもそも不安定であった場合が多いです。
もともと傷ついていたところに、失恋がさらに傷を深めてしまったり、幼少期のトラウマ体験のフタを開けてしまうことになっているんですね。
それも、相手に満たされなかった「愛されたい!」気持ちを求めてしまうために、失恋が子どもの頃の喪失体験に重なって、トラウマの傷を深めていることが多いのです。
相手を束縛し、愛情を握りしめた先は・・・
愛があるなら、それを安心できる形で相手に示して欲しいし、それが正しいこととあなたは感じているかもしれないですね。
相手を束縛している間は、とりあえず、あなたの安心は守られます。
コントロールしていても、愛されてると感じられれば、しばし幸せです。
相手が束縛に従ってくれれば、あなたは自分の中の愛情不安を意識しなくてすみます。
これって、自分の根底にある問題に向き合わなくてすむ、理想的な状態です。
あなたは自分の生き方を変えなくてもいいもの。
これがあなたの利得です。
他にも、相手を束縛していることのメリットって大きいはず。
でも、これを続けていく先に何があるか、考えたことはありますか?
●モラハラ・DVに発展していく
根っこの不安に向き合わない限り不安はなくなりません。
束縛したい欲求は、そうすればするほど、強くなります。
ハラハラはゆるやかにはじまり、気づかないうちに、過激になっていきます。
●愛する相手を束縛することで、自由を奪い、傷つけることになる
相手を束縛するって、相手の自由を奪うことになります。
信頼されない相手は傷つきます。
あなたの安心が、相手の我慢の上に成り立っているのってどうなんでしょうか。
(我慢している相手にも、相手の問題がありますがそれはまた別のお話で…)
●愛情が逃げていく前提なので、結果、その前提を証明することになる
心理用語で「否定命令」って言うのですが、そうならないように行動することで、結果、その状態を作り出してしまうんですね。
また、人は自分の価値観を証明するために、行動してしまいます。
そう、結局、「愛情が失われる」ことになるんです…涙
愛情を失ってきた悲しみや恐怖に向き合う
自分の心の不安を相手に埋めてもらおうとしても、残念だけど、根本的にあなたの不安が解消されることはなんですね。
相手をどんなに束縛しても、愛情を要求しても
満たされないし、信じられない…
心が安堵できることはないんです。
心の奥で、ずっと心が傷ついたままだから。
相手を束縛するのではなく、心の根っこにある、子どもの頃からの愛情への不足感に向き合うことが、解決につながっていきます。
実を言うと・・・
私も束縛欲求は隠しつつ…ずっとこういう気持ちを根底に持ってました。
「どうせ裏切られる、失う」という過去の喪失体験を、今の現実に重ねることで、自分を守ってたんですね。
過去の心の傷に向き合うことって、意味があるの?と思うかもしれないけれど、それこそが根本解決の近道だと、自信を持って私は言えます。
そして、心の傷つきを乗り越えることで、相手が受け入れようが受け入れまいが、また人を愛し、信頼しようと思えるようになります。
束縛は必要なくなります。
本当ですよ。
それでは、今日はここまで。
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