不幸な恋愛パターンを卒業したい〜⑥モラハラ彼氏の言いなりさんの場合

こんにちは、生きづらさを〈生きやすさ〉に変えるサポートをしています、心理セラピストのひがしさやかです。

新型肺炎、インフルエンザ。
心配なニュースが多いですね。
私は年始に引いた風邪が長引いて、咳が止まりません(涙)

回復が遅くなったのは、お歳なのかしら・・・
皆様もどうか、体調に気をつけてくださいね。

さて、今日のテーマは昨年からシリーズでお届けしている、ダメ恋愛脱却コラムです!

これまでのシリーズはこちら。

あなたやあなたの周りで、こんな関係で悩んでいる方はいないでしょうか。

  • 恋人が束縛、人格否定、無視などをしてきて辛い
  • 恋人に怒られてばかりでビクビクしている
  • 恋人から交友関係や仕事を制限されている
  • いつも一緒にいることを強要される
  • 傷つくような関係なのに、別れられない(別れても元に戻るのを繰り返している)

ここにあげたのは、「モラハラ」と呼ばれる行為と特徴。

近年「モラハラ」や「デートDV」と言う言葉を耳にするようになりましたが、今日扱うのは、この「モラハラ・DV」を受けやすい人に向けた、お悩み解決コラムです。

モラハラとは「モラルハラスメント」の略。
精神的ないやがらせ、いじめ、つきまといなどの虐待をすること。

デートDVは恋人間で行われる暴力のこと。
モラハラを含む、精神的、性的、身体的暴力などをいいます。

恋人間で行われることで、愛情としてすり替えられ、お互いにモラハラやDVだと認識できずにいることが多く、無自覚のうちに心の傷を深めていきます。

具体的にいうと、

一方の人は、人格否定や暴言、暴力、無視、束縛、コントロールしながらも、「あなたのために言っているんだ」と自分の行為を愛情にすり替えて相手を支配し…

受け取る側は、傷付きながらも「自分が悪いんだ」「自分のためだ」と、支配を愛情として受け入れて耐えている

そのような関係性のことです。

モラハラを「受けやすい」と書きましたが、実はこのような関係性で悩む人は、出会った人が偶然モラハラだった…というよりは、無意識のうちにモラハラ被害者のポジションに収まりやすいのです。

これがさらにこじれると、苦しいのに、離れられない…、別れては戻るというツライ関係におちいってしまいます。

本当は、自分を大切に扱ってくれて、安心して自然体でいられる関係を築きたいと思いませんか?

そんな、モラハラ彼氏に耐える、辛い恋愛をしているあなたに…心理的な理由と克服方法を書いていきます。

目次

モラハラ彼氏(彼女)の言いなりさんの場合

  • モラハラ彼氏といて傷いているのに、離れられない
  • 恋人から暴力暴言を受けているが抵抗できない
  • 恋人のしつけが厳しい、素行を監視されている
  • 恋人の顔色を伺いビクビクしてしまう
  • ひどい扱いを受けても謝られると、許してしまう
  • 交友関係を制限されて、社会との繋がりが希薄になっている
  • いつも付き合う人は、モラハラ・DV系に豹変する
  • なぜかいじめに遭いやすい
  • 人から軽く扱われやすい
  • 自分に自信がない、コンプレックスが強い
  • 自信や才能、地位、学歴、影響力がある人に惹かれやすい
  • 自分はいつも間違っていると思う
  • 正しい人、強い人、力のある人に導いてほしい

当てはまる項目が複数あるあなたは…
「モラハラ彼氏(彼女)の言いなり」タイプかもしれません。

気に入らないことがあると、不機嫌になったり、無視したり、「お前はバカだ」「常識がない」と否定してくる彼…

そんな彼に対して「自分が悪いから」「私が変われば、彼も穏やかになってくれるんだ」と傷付きをこらえて付き従っていないでしょうか。

さらに、モラハラが進行していくと、どんなに理不尽な扱いも飲み込んで、別れたくても別れられない状況に陥っていきます。

さて、このようにモラハラな関係に悩む時、何が起こっているのでしょうか?

離れたくても離れられない…モラハラの構造

まずは知っておきたいのが、モラハラ恋愛がドロ沼化していく理由。

モラハラには、受け手の尊厳を著しく低下させ、無視や暴言で恐怖を感じさせ、逆らえないように支配していく「恐怖支配」の構造があります。

「お前はダメだ、クズだ、俺がいないと何もできない、常識がない、いうことを聞かないと死ぬぞ、見捨てるぞ、居場所がないぞ、生きていけないぞ」

という恐怖のメッセージを与えることで、相手は自尊心を高め、受け取る側は自尊心を低めます。恐怖を使った支配と従属関係が生まれます。

恐怖は人の脳をフリーズさせ、傷付け、正常な判断力を奪っていきます。

さらにその恐怖行為を巧みに愛情にすり替えることで、お互いにモラハラ行為を正当化していきます。

「お前(私)のためだ、教育だ、愛情だ、大好きだから」

などと。

そうして、モラハラを受け取る側は、傷つきながらも、恐怖に耐えていたら、

愛情がもらえる、見捨てられない、居場所がある、生きていける、導いてもらえる、依存できる、責任を負わなくていい、一人にならなくていい。

というメリットがあるんですね。

恐怖支配を許し、愛情にすがりついてしまうんです。

恐怖と愛情は相反するもの。だからこそ、受け取る側は混乱して、「恐怖」と「愛情」のダブルバインドの中で動けなくなります。

愛情を盾に、心の傷を深めていき、別れたくても別れられない、ドロ沼関係が進行していきます。

モラハラ恋愛に陥る、4つの心理的理由と解決のポイント

ここから、モラハラ恋愛に悩む時、4つの心理的要因が複雑に絡んでいることが見えてきます。

①自己重要感の低さ
「私は間違ってる」
「ゴミ箱でいたらここにいていい」

②愛着の欠如
「恐怖と引き換えでいいから愛情が欲しい」

③恐怖と愛情をセットにした支配関係に馴染みがある

④自立の恐怖
「一人で生きる自信がない」

一つづつ、解決の道筋を踏まえてみていきますね。

①自己重要感の低さ
「私は間違っている」
「感情のゴミ箱でいたらここにいていい」

モラハラを許してしまう背景には、もともとの自己重要感が低いことが影響しています。

自己重要感の高低は、幼少期の親との関わりがベースになっています。

「自分は間違える存在、ダメな存在」という感覚が強く、例えば「お前が悪いから、無視するんだ」という雰囲気を出された時に、「はい、私が悪いんです」と自らを責め、人としての尊厳を損なわれるような扱いを受けていても気付けないことが多いんです。

また、「自分は間違っている」という思いから、常に依存先を求めています。自分を叱責し「こうした方がいい」と支配してくる人が現れると、いかに理不尽な物言いでも、それを正しい指導として受け入れていきます。

モラハラをする人には、高学歴で社会的地位が高い人も多く、自己重要感の低さから、発言や態度を盲目的に鵜呑みにしていきます。

自尊心を貶めることに、自ら加担しては、傷を深めてしまうんですね。

また、相手の感情のゴミ箱役を引き受けていたら、関わってもらえたり、居場所がある感覚もあるため、ダメでいて粗末に扱われる関係を無意識に許してしまいます。

反対に、自己重要感を育てていけば、理不尽なことをされた時に、疑問を抱いたり、「嫌!」という態度を自信を持って示すことができます。恐怖支配を許さず、そこから去る選択を取ることもできます。

②愛着の欠如
「恐怖と引き換えでいいから、愛情が欲しい」

愛着とは、人との間で感じる安心感や温かさ、つながり、愛情のことです。
幼児期にお母さんなど特定の母性的な人との間で育んでいく感覚です。

愛着が欠如していて、孤独感や寂しさ、温もりを必要としてる人は、どんな暴力的扱いも相手をつなぎとめるために、許してしまいます。

恐怖と引き換えでもいいから、それだけ愛情が欲しいのです。

人は孤独よりも、どんな形であれ、人との関わりを根源的に望むものなんですね。頭では、嫌だと思っていても、無意識では愛着への渇望の方が大きく「あなたのため」という愛情へのすり替えで、簡単にモラハラは帳消しになります。

愛着が育っていれば、理不尽な関係は終わりにすることもできるし、自分を大切に扱ってくれる人を選ぶことも、本当はできるんです。愛着を育てることが、解決にとって不可欠です。

③恐怖と愛情をセットにした支配関係に馴染みがある

モラハラの恐怖支配を許してしまう人は、幼い頃にも家族の中で、支配を受け入れていないと、居場所がなかった経験をしている可能性があります。

例えば・・・

・お父さんお母さんから暴力、暴言など恐怖を使った、躾を受けていた

・お父さんがお母さんを殴る、叱責する、怒鳴るなどの様子を見てきた

・兄弟姉妹からいじめられるなどしていて、大人が助けてくれなかった

などの経験です。

特に、両親のパートナーシップは、世代間連鎖しやすく、両親が「恐怖」と「愛情」をセットにした関わりをしているのを見て、その関わりを無意識に受け継いでいることもあります。(DVが連鎖するのは、よく知られた話です)

「恐怖支配=愛情」という認知の歪みが生じていたりします。

恐いことに、傷つかないと、愛情がもらえないんですね。

そして…この感覚を持ったまま大人になると、大切な人から、恐怖を感じるような関わりを受けると、支配を受け入れるポジションに自ら入り込んでいきやすくなります。

それと引き換えに愛情が保たれると感じているんですね。

世代間連鎖を手放し、恐怖支配=愛情ではないことを、感覚から腑に落としていくことが解決につながります。

④自立の恐怖
「一人で生きる自信がない」

いろんな問題が背景にある中で、段階的な心の回復をしていくことが、問題解決するために必要だと、私は思っています。

①自己重要感を回復して、②愛着を育み、③世代間連鎖を手放した先に、最終的に問題になる感覚がここではないかと思います。

「自分一人の力では生きていけない」

という依存心があることなんです。

その奥には、自分の人生を責任を持って生きることへの恐怖があります。

どんなに理不尽な扱いを受けたとしても、それを許してしまうのは、「自分は一人で生きる力がない、無力な存在」だから、誰かに依存しないと、生きていけないと感じていることからきています。

モラハラ関係がどんなに嫌でも、自分が依存ししがみついてしまうんですよね。

そこにはメリットがたくさんあります。

責任を取らなくていい、養ってもらえる、守ってもらえる、愛してもらえる、居場所がある、自分で考えなくていい・・・

(( 自分の人生を責任持って生きる ))

って実は、怖いことなんですよね。
加護を離れて、自立して生きることだから。
それは心理的に大人になることでもあります。

心理的に自立するためには、愛着をしっかり育むことと、自分がどう生きていきたいかを自分に問いていくことが必要です。その上で、セラピーでは自分の人生を生きる恐怖と向き合うことをしていきます。

モラハラ共依存から離れられない人へ

今回はモラハラを受ける側の問題にフォーカスして、理由と解決へのポイントを見ていきました。

補足しておくと、この問題は、自分も相手に依存しているし、相手も自分に依存している、共依存関係です。

相手の尊厳を損なう扱いをしてくるモラハラ気質の人は、尊大で、自信家に見えて、本当は自分に自信がなく自己重要感が低い、肥大した自己愛の持ち主であることが多いんです。「私はすごい人間だ!」というアピールをすることで、無価値感や孤独感を誤魔化しているんです。そして、その姿を崇拝して依存してくる人の賞賛を得ることで、承認欲求や、満たされない想いを埋めています。

自己重要感が低い人を自分の下に置くことで、自己重要感をどうにか保持してるんです。正しさや愛情や、「お前のため」ではないんですね。

相手を理想化して、自分をすっかり見失ってしまっている人は、目を覚まして欲しいと思います・・・。

傷つくならば、それは愛じゃないです。
本当に愛してる人は、あなたを尊重し大切にしてくれるはず。

共依存とは、お互いに相手を目の前に置かないと、自分の存在を確認できない在り方です。相手がいないと生きられない…利害関係がぴーったり一致してしまっていることが解決をより困難にしてるんですね。

大切なのは、この関係を自分から降りると決めることです。
どちらか一方が降りてしまえば、成立しない関係だから。

すぐにできなくても、段階的に根っこの問題を回復していくことで、モラハラ恋愛から脱出することができます。

モラハラ恋愛解決へのまとめ

①自己重要感を育てる
②愛着を育てる
③世代間連鎖を手放す
④自立の恐怖と向き合う(自分の人生を生きる恐怖と向き合う)

具体的な回復へのワークはセラピーの中で扱っていきます。

実はモラハラや共依存から脱していくのは、生き方そのものと向き合う、大きなテーマにもなっていきます。

モラハラ彼氏(彼女)の言いなりになって、もう心が疲れた…
大切にされない恋愛はもう嫌だ!

と思うなら、ぜひ、この問題と向き合って欲しいなと思います。

自分らしく振舞っても、そのままのあなたでいられる、そんな安心できる関係を手に入れましょうね。

まずは相談してみたい…そんな方は

こちらの初回カウンセリングから、まずはお気軽にご相談ください。
初回はお試し価格でご利用いただけます。

お悩みはまとまっていなくても、大丈夫。
お話しするのが辛い場合は、詳しくお話ししなくても構いません。
心が軽くなるワークからはじめていきましょう。

生きづらさからの回復に向けて、しっかりと向き合い方には継続セッションで
こころの土台から一緒に育てていきましょう。

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